何ゴト?

日々の何事かを書いていきます。

いなくなる?日本のアニメーター

テレビでアニメーターの労働環境について放送していました。

アニメ業界で働く人の平均年収は「332.8万円」(全国平均は414万円)

1ヵ月の平均労働時間は、「263時間」(全国平均は約168時間)

これだけを見ても、年収が安くて、働く時間が長すぎるということがわかるのですが・・・

若手はもっとひどい状況

若手が担当することが多い工程である動画。

動画とは、原画と原画の間の動きのある部分を補う絵のこと。

動画担当者の平均年収はなんと、「111.3万円
1日の平均作業時間は、11.3時間
1ヵ月の平均作業時間は、251.3時間

時給に換算すると・・・およそ370円
(東京の最低賃金は888円)

なぜこんなことが起きるのか?

アニメーターは労働者ではないということです。

制作会社作画スタジオに雇用されているのでなく、業務を委託された 個人事業主の集まりであって、 あくまでも仕事を請け負いデスクなどを借りて作業しているだけということです。

このため、労働基準法などは適用されません。 最低賃金や長時間労働の規則に守られることなく、仕事をせざるを得ない現状です。

あるアニメーターの例

・紙と鉛筆で描く原画を仕上げていく作業に、1枚あたり1時間弱の時間がかかる
・1日20枚前後ぐらいの数をこなす
・「動画」は出来高制で単価は1枚200円
・1日14時間ぐらいの作業時間
・どんなにがんばっても1ヵ月500枚として、月収は10万円前後にしかならない

・アニメーターに業務委託している会社としては、原画の単価が低いので、社員として雇うことができないということです。
お笑い芸人やアイドルが食べていけないのは、仕事がないからで、他にアルバイトをすれば食いつなげます。 しかし、アニメーターは拘束時間がとても長いので、アルバイトをすることもできない。

アニメーター界の年収ピラミッド

総作画監督 平均年収 564万円 複数話に渡るシリーズ全体の絵柄を管理する
作画監督 平均年収 393万円 原画担当者らによって描かれた絵柄を修正し統一感を持たせる
原画 平均年収 282万円 動きのキーポイントとなる静止画を描く
動画 平均年収 111万円 原画担当者の描いたカットとカットの間をつなぐ絵を描く

これを見ると、アニメーター界のトップの方もそんなに年収が高くないイメージですね。
若手の3年以内の離職率は9割によるとも言われています。

アニメの制作にはすごく時間がかかる

・制作期間は脚本(シナリオ)が出来てから3ヵ月くらいかかる
・30分の番組1話分で、およそ3000枚の動画が必要
・シナリオや絵コンテ、原画などの作業が遅れると、そのしわ寄せが動画にくる
・最近では1ヵ月の制作依頼がきて、中国や韓国に丸投げするケースもある

グッズやDVDは儲かるけれど

2013年度、グッズやDVDドフとなどユーザーがアニメ関連に使った金額の推計は
広義のアニメ産業市場、1兆4913億円

一方、製作会社など、アニメの制作現場の売り上げ推計は
アニメ業界市場、1725億円

つまり、

グッズやDVDなど商品が売れても製作委員会などに出資し、版権を持っていなければいくら作品がヒットしても最初の作業費用以外のお金はスタッフに還元されない

若手のスキル(技術)が上がらない

日本アニメーター・演出協会の ヤマサキオサム副代表が言うには、

今の日本のアニメ業界を支えているのは、ヤマト・ガンダム世代と呼ばれる50歳を超えたベテランが第一線で活躍している。
一方厳しいスケジュールに追われる若手は難しい仕事にじっくり向き合うことができず、高い技術を身につけられていない。
その結果、本来ならチェックをすることが仕事である、作画監督が直接手直しする作業に追われています。 また、能力のある人ほどゲーム業界など条件のいい業界に流れていきます。 あと10年もすれば現在業界を支えるヤマト・ガンダム世代も引退します。 それまでに新たな世代を育てなければにほんのアニメ業界は今のような制作をつづけることは難しくなります。

ということです。

作画汗まみれ 改訂最新版

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