何ゴト?

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国立大学から文系学部を廃止?!

テレビで、こんなタイトルの特集がありました。

文科省から全国86の国立大学にこんな通達があったそうです。

教員養成系、人文社会系学部・大学院については、廃止もしくは社会的要請の高い分野に転換しなさい

簡単にいうと・・・

理系の研究は「技術革新」や「産業振興」を通じて国益につながるが、
文系の研究は役に立たないという見方・・・。

国立大学に配分されれている運営費交付金は、およそ1.1兆円。
「文系学部」の学生定員・教員数を削減し、より効果的に結果の出せる「理系学部」にまわそうという考えに・・・。

ここ10年で国立大学には大きな変化があった

2004年文部科学省の内部組織だった国立大学が、それぞれ独立した国立大学法人に移行。

目的は、それぞれの個性を活かしながら教育研究をいっそう発展させるため

としている

例えば、
【例1】
以前は、「情報学科」→「IT学科」と学名を少し変えるだけで、省令の変更が必要だった(文科省にお願いしないとだめだった)。
現在は、大学側が勝手に変更できる。
 
【例2】
以前は、学内でポスト(役割)を廃止したり新たに設置する場合、文科省に加え、総務省と財務省の調整が必要だった。
現在は、大学側が勝手に変更できる。

2016年度から3グループに分類される

1.世界最高水準の教育研究
2.特定の分野で世界的な教育研究
3.地域活性化の中核

この中から各大学に進む道を選択させる。

国立大学も成果主義に変わる

従来は、「学生の数」や「教員の数」など学校の規模に応じて機械的に割り当てられていた「運営費交付金」を グループ内で高い評価を得た大学に手厚く配分するという仕組みになる 何もしないと超ビンボー大学になってしまう。

文系の学部がある大学の先生の意見は?

・「産業競争力を高める」という観点からすれば、確かに人文社会系の学問は不必要だと、しかし今直ぐには役に立たないけれども、そういった思考力を身につけることによって「批判精神」を養う。

・国は少子化、財政難と数字の上の話だけしかしていない。教育学部の一番の使命は人間を育てることにある。人間を育てるというのは工業製品を作るようにはいかない。その人の人間性を育てていく。

・全体主義国家では、人文社会機知を排除する。理系の知識しかもってない人は組織のリーダーとしてふさわしくない。民主主義国家では(人文社会の)批判精神の持ち主がリーダーになる。

これから新設される国立大学の新たな学部

・滋賀大学 / データサイエンス学部
「ビッグデータの解析」など最新の統計学などを学ぶ

・高知大学 / 地域協働学部
地域と「協働」し、県内の課題を見つけ問題を解決できる人材を育てる

・福井大学 / 国際地域学部
徹底した英語教育に加え企業や自治体と連携し課題を探求する

・宇都宮大学 / 地域デザイン科学部
文理を統合し、地域の持続的な発展にかんする教育・研究・地域貢献を推進

元文部省官僚の意見

・本来、どんな学部を作るのかは、それぞれの大学が決めることであって国がとやかく言う話ではないです。あまりにも「学問の自由」を軽んじています。

・一方で、予算を握られているからといって、国に言われるがままに動く大学側も主体性がなく、情けなく思います。

・覚悟があれば授業料を上げたり、寄付を募るなり、経営努力したうえで、文系学部を存続させればいい。
いかに学生たちが目標とできる大学を作っていけるかそこに力を入れてもらいたい。

よくわかる国立大学法人会計基準実践詳解第7版

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