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日本は自動ドア大国だという話:キャスト【2018/03/22】

日本には自動ドアが多いそうです。

どれくらい作っているかというと、↓こちらの通り。

2016年には、日本だけで、ヨーロッパや北米と同じくらいの量を作っています。

そもそも、世界初の自動ドアは、古代ローマ帝国の属州にあった神殿の扉を蒸気の力で開閉したといわれています。

日本では、1956年に国産第1号が銀行の入り口に取り付けられました。

当時、国産第1号の自動ドアが取り付けられたのは、現在の「みずほ銀行」が合併する前の「第一勧業銀行」が合併する前の「第一銀行」神戸支店。

その後、高度経済成長期に入り、東京オリンピック、大阪万博と、次々にあったビッグイベントと同時に、一気に広がりました。

しかし、当然、経済発展したのは日本だけではありません。

自動ドアは世界に広まってもよさそうなものですが、なぜ日本だけが重点的に普及したのでしょうか?

自動ドアのポイントは、左右に開く「引き戸」。非常に日本の建築文化と強いつながりがあるもの。

我々、日本人にとって、ふすまや障子といったごくありふれた引き戸は日本独自の文化だったのです。

戸板が1枚の引き戸は海外にもありますが、2枚以上平行した使うのは日本にしかないそうです。

その「引き戸」のルーツは平安貴族の屋敷。

そもそもは、住むための建築ではなくて、実は宴会用の建物なのです。

庭での儀式や舞を眺めながら宴を開くため、壁を取り払い開放的な建築にしました。

その結果、平安時代以降、柱はあっても壁がほとんどないという様式に変わっていったのです。

そんな家で快適に暮らすため考えれたのが、自由に開閉したり、取り外しできる引き戸だったのです。

このように、左右に開け閉めすることが日本人には当たり前になったので、自動ドアも自然に受け入れられたということです。

一方、欧米では、「柱」ではなく、石やレンガなどの「壁」全体で屋根を支える建築様式が多く、これで引き戸にすると壁が減り屋根を支える強度が落ちてしまうため、「開き戸」が主になったのです。

とはいったものの、日本の国産第1号の自動ドアも、実は「開き戸」でした。

当初、日本の自動ドアのほとんどは、この「開き戸」方式だったのですが、あまり普及しませんでした。

というのも、進行方向に開く場合は何の問題もありませんが、逆に自分の方向に向かって開く場合、完全に扉が開くまで待たないと、扉が人に当たってしまうからでした。

もう1つ、日本で自動ドアが広まった理由が。

日本で、引き戸が庶民に普及し始めるのは江戸時代になってから、開放的な引き戸は治安がよくないと使いにくもの、平和だからこそ広まる文化なのです。

自動ドアも同じで、いつでも誰でも入ってきていいよというものなので、どこかで日本の建築が影響を与えていると思われます。

一方、海外で自動ドアが普及しない理由の1つに、高級マンションなどにいるドアマンの存在があり、防犯やおもてなしのほか、建物の格をあらわす顔として徴用されたりしているので、自動ドアが普及しにくいということがあるのかもしれません。