シャツの左胸にロゴがあるのはなぜ?という話:キャスト【2019/09/30】

シャツの左胸にロゴがあるのはなぜ?という話がありました。

そのルーツは・・・、

18世紀の軍服で左胸に付けていた星章

星章とは、所属する軍を示す星形のしるし。

軍隊をアピールするために、布製のワッペンみたいなものを左胸に縫い付けていた。

これは最初、一部の軍や国だけで使われていた。

それが、フランスの英雄ナポレオンが日常的に付けることによって、

ヨーロッパ中の男たちが真似をし、一気に広まっていった。

勲章の中の一部が星章ですが、初めから勲章が左胸に付けるルールがあったのかというとそれは違います。

勲章は最初、左胸以外にも付けられていた。

世界最古の勲章は、女性が身に付ける靴下どめの「ガーター」から始まった。

時は14世紀、イギリスの国王が舞踏会で踊っているときに、相手の貴婦人のガーターが床に落ちてしまうハプニングがあった。

国王に下着をさらす大失態に周りの人々は笑って馬鹿にした。

しかし、国王はその落ちたガーターを拾い上げ自分の足に巻くと、笑った者に対してけしからんと怒り、貴婦人をかばった。

この国王の誇り高き振る舞いを見た人たちは、ガーターの勲章を足に付けるようになったといわれている。

逸話をもとにガーター勲章が誕生、今でもイギリスの最高勲章の1つとして残っている。

もう少し後の時代になると、頸飾【けいしょく】(ネックレス型)、大綬【だいじゅ】(たすき型)なども登場する。

しかし、この派手な飾りが付くことによって不都合が出てくる。

当時、騎士が付けているので、戦場にも付けていく。

そのため、勲章が盗まれたり、破壊されたするなど問題が多々ある。

そこで生まれたのが、先ほど出てきた星章というわけ。

それなら、勲章は体のどこに付けてもいいのでは?

なぜ、左胸に付けるようになったのか?

左胸の疑問の原点は、キリスト教と関係があった。

11世紀に結成された十字軍に関係がある。

当時の騎士は兜や甲冑を着ていて、敵も味方もわからない状態。

十字軍の人たちは自分が属していることを目立たせないといけない。

そこで、十字のマークを、胸の真ん中の他に、心臓を守るための左胸に構える盾にも。

その名残りから星章もロゴも左胸に付けられるようになったということなのです。

しかし、大手スポーツメーカーのシャツの中には、右側にロゴがあるケースもあります。

これはなぜでしょうか?

大手メーカーのミズノの場合、シャツをチームユニフォームにした時などに、左側に日本代表なら日の丸マーク、学校代表なら学校のマークなどが入れられるようにわざわざ空けているということです。