香川県小豆島、ここに引き潮の時だけ現れる砂の道があります、その名も「エンジェルロード」。
大切な人と手をつないで渡ると願いが叶うと言われていることから、恋人の聖地と呼ばれていて、小豆島の中でも一番の観光地となっている。
幻想的な風景を楽しみに訪れた観光客。
しかし、そこには「エンジェルロードはここまで!!この先は私有地です、立入禁止」と書かれた看板がありました。
島を管理する土庄町によると、
町役場「地滑りとかの危険性があるということで、そのための看板を所有者が設置した。
環境にマッチしていないということで、とりあえず撤去を求めているところです。」
ということです。
エンジェルロードは、小豆島から大余島までの約500mに渡って現れる砂浜で、その中にある中余島と小余島の2つの島は個人が所有しているため私有地となっている。
今回、立入禁止の立て看板が設置されたのは、中余島の私有地内です。
しかし、なぜ急に看板を立てたのでしょうか?
島の所有者に話を聞いてみると、
所有者「落下してきそうな木や岩石がたくさんあるので危ない箇所があります。僕は町役場にもし観光地として使うのであれば、ちゃんと事故が発生しないように工事を依頼したんです。」
2008年に、エンジェルロードがテレビで紹介され、観光客が増加。
その後、2014年に、今の島の所有者の男性が土地を相続して、観光客の安全を確保するための工事を条件に土庄町と借地契約を交わした。
その当時の契約金が年間で2500円(← 安い!)、2016年の契約更新では賃料が40万円となっている。
所有者「工事してもらって安全な島になるんだったら、僕はそれでいいと契約しました。それが待っても待っても工事する気配もないんですよ。」
観光客が壁によじ登るなど危険な行為が目撃されていたため、所有者は観光客のケガを恐れたびたび土庄町役場に安全対策を求めたといいます。
しかし、町が唯一とった対策が、崖の回りに縄を張るというもの。それすらもいつしか絵馬をつるす縄となってしまいました。
所有者「木の高い所に絵馬がありますからね、怖いですね、心配しますね。」
今回、立入禁止の看板が立てられたのは、所有者が納得できる安全対策をとらなかった町への抗議の意味もあるといいます。
対する土庄町役場は、
町役場「どういう対策ができるか考えていく必要があると思います。」
とのこと。
エンジェルロードにやってくる年間の観光客数は約3万人。小豆島全体の人口が3万人を切っているので、いかにたくさんの人がやってきているかがわかります。