ここに、いくつかボールが入ったバケツがある。
これを縦向きに素早く回転させると、ボールは落ちてこない。
これには、遠心力が関係している。
回転させている時のバケツの中を見てみる。
ボールは、バケツの底に押し付けられるように、上向きの遠心力を受けている。
同時に、地球からは下向きの重力を受けている。
この遠心力と重力が釣り合うことで、ボールは落ちてこず、そこに止まっている。
物理学では、このボールが落ちてこない理由を もう一つ別の説明ができる。
視点を変えて見てみる。
今度は、バケツの中のボールだけに着目してみる。
バケツの中のボールは、放物軌道を描いて落ちようとする。
それをバケツが円軌道を描くことによって、ボールがこぼれないように調節している。
ボールは、落ち続けているので、遠心力を考える必要はない。
つまり、落ちるボールをバケツが拾い続けている。
この2つの視点は、どちらも正しい説明。