素足と裸足は、何が違うのか?という話がありました。
これについて、辞書編集一筋44年、神永曉 先生(国語辞典 元編集長)が説明していました。
まず、「素足」は、何も履いていない足そのもの。
例えば、靴下を履かずに靴を履いている足。
履物を履いていても、むき出しの足そのものにスポットがあたっている足を「素足」という。
げたやサンダルなども履物は履いているが、足そのものに注目すると、「素足」と表現する。
一方、「裸足」は、何も履いていない状態を表す言葉。
「裸足」の語源は、「肌足」。
大昔に外でも履物を履かずに、暮らしていた日本人が、
外で履物を履くようになった時に生まれた言葉。
飛鳥時代以前は、地面の上で履物を履かずに暮らし、家でも土間で暮らしていた日本人。
飛鳥時代以降、貴族や僧侶などの一部の階級は、床の上で生活するようになり、
外では履物を履き、家では履物を脱ぐという習慣が生まれた。
床の上に上がる時は、何も履かず、地面に降りる時は履物を履くようになったのだが、
何も履かずに、そのまま地面に降りることもあったので、
その時の何も履かずに地面に降りた状態を「肌足」「裸足」と言い始めた。
平安時代に書かれた「宇津保物語」を見てみると、
「南の階(はし)より裸足にて下りおはして」と書かれている。
つまり、「裸足」のポイントは、本来履物を履く所で履いているかいないか。
例えば、ステージ上で何も履かずに歌う歌手。
本来履物を履くことが多いステージで、何も履かずにパフォーマンスをしている状態。
このように、「素足」と「裸足」の違いは、
「素足」は、履物を履いていても、むき出しの足そのものを指す。
「裸足」は、履く場所で履かない。
