パソコンの電源ケーブルに四角いものが付いているのはなぜ?という話がありました。
スマホやパソコンの電源ケーブルに付いている四角いものは、「ACアダプター」と呼ばれるもの。
「電圧を変える」「電気を直流に変える」という2つの機能がある。
コンセントには、電力会社から各家庭に供給された電気が送られ、「プラグ」を通して電気製品に受け渡される。
日本の家庭のコンセントから出る電気の電圧は、100Vと決められている。
つまり、コンセントにプラグを差し込むと、100Vの電気が電気製品に流れるが、100Vの電気をそのままスマホやパソコンに流すと、電圧が大きすぎて、一瞬で壊れる。
(スマホやパソコンに適した電圧は、スマホなら5V、ノートPCなら19Vなど、様々ある)
そこで、必要なのがACアダプター。
これで電圧を変える。
こちらは、ACアダプターを解体したもの。
電圧を変えるのは「トランス」という部品。
トランスは「鉄しん」と呼ばれる鉄が入ったフレームに、コイルが巻き付いた構造をしている。
コンセントから伝わった100Vの電気は、最初に伝わる「一次コイル」から、鉄しんを通って「二次コイル」へと伝わる。
電圧の大きさは、コイルの巻く数の比率で決まる。
つまり、コンセントから100Vの電圧の電気が流れている場合、一次コイルが100回巻いてあるとしたら、二次コイルを5回分巻けば、5Vに電圧は下がるというのが基本の考え方。
ノートパソコンに適した19Vにするためには、二次コイルは19巻にすればいい。
しかし、スマホやパソコンは電圧を下げただけでは、正常に動かない。
ここで、ACアダプターの2つ目の役割、「電気を直流に変える」が働く。
電気の流れ方には「直流」と「交流」の2種類がある。
「直流」は、電気の流れる向きが変化しない電気のこと。
例えば、電池に豆電球をつないで、光らせた時に、流れている電気は「直流」で、電流が常に同じ方向、プラスからマイナスへ流れる。
波形で表すと、このようなイメージ。
一方、「交流」は電気の流れる向きが変化する電流。
日本の家庭のコンセントに送られる電気は「交流」で、電気の流れる向きがほぼ一定の間隔で変化する。
波形で表すと、このようなイメージ。
直流に比べ交流は、トランスで簡単に電圧を変えられるメリットがある。
これによって、効率よく広範囲に電気を供給することができる。
家庭のコンセントは100V。
この100Vの電気を発電所から日本中に送り届けようとすると、途中で熱になって放出され、100Vのままでは行き届かず、途中で失われてしまうので、
発電所から遠くまで電気を送るため、もっと高い電圧で送っている。
変電所を経由する過程で、どんどん電圧が下げられ、各家庭に届く時には、100Vになるが、この時、直流よりも交流の方が電圧を下げやすい。
一方で、スマホやパソコンは直流じゃないと動かない。
これらの電気製品には、ICチップが内蔵されているが、直流でなければ正常に動かない。
そこで、ACアダプターは、コンセントからの電気を交流から直流に変換する。
電気を直流に変換する「ダイオード」という、
一方向にのみ、電気を流す性質の部品が使われている。
ダイオードを経由すると、プラス・マイナスを行き来していた電流を一方向にすることができる。
しかし、これだけだと、電気の大きさにバラつきがあり、波形にすると、波打っている状態。
これでは、スマホやパソコンは正常に動かない。
そこで、役に立つのが「コンデンサー」。
ダイオードで向きが真っ直ぐになった電気が送られる先が、電気を蓄えられるコンデンサー。
コンデンサーの役割をタンクを使って説明する。
タンクに注がれる水がコンデンサーへ送られる電気、タンクから出る水がスマホやパソコンに送られる電気だとすると、
ダイオードから出た水(電気)が徐々にタンク(コンデンサー)に溜まっていく。
このように、ある程度、水(電気)が溜まった状態だと、入る水(電気)は不安定でも、出てくる水(電気)は安定する。
これが、コンデンサーの役割。
こうして、不安定だった電気の大きさが、
コンデンサーによってキレイに均(なら)される。
まとめると、
コンセントにプラグを差し込んだ時、
電圧を下げることと同時に、交流を直流に変換する。
この2つの動作を瞬時に行うことで、
スマホやパソコンに適した電気を送ることができる。