道徳の教科書でパン屋が和菓子屋に修正されたことに賛否:モーニングショー【2017/03/27】

教科書の検定で不適切とされた内容に今波紋が広がっています。


2018年度から小学校で正式な教科となる「道徳」。

その教科書の検定結果が先週金曜日(2017/03/24)に公開され、一部の記事で修正があったもののすべて合格となりました。

しかし、その一部の修正が巷で賛否を巻き起こす大問題となっているのです。

それが「パン屋」を「和菓子屋」に修正。

ある小学1年生の道徳の教科書に掲載されている「友達の家に『パン屋』が登場する物語」。

物語の概要
日曜日に小学1年生のけんたくんがおじいちゃんと散歩にでかけました。八百屋さんのおばちゃんに声をかけられたりだとか、そういう散歩をしていく中で、友達のお父さんやお母さんがやっているパン屋さんに立ち寄りをしてパンを買って家族にお土産として持ち帰って、あぁ、この街はとってもいい街だなーっと認識をするという物語。

しかし、申請段階で審議会の委員の1人からこんな意見が。

教科書図書検定調査審議会委員「国や郷土を愛する態度を学ぶという観点から不適切

そこで、小学校学習指導要領の道徳に関する記述を見てみると、

【第1学年及び第2学年】
我が国郷土の文化と生活に親しみ、愛着を持つこと。

パン屋ではこの点が足りずに不適切と判断されたといいます。

これを受け、出版社はパン屋を和菓子屋に修正し合格。

教育評論家のコメント

尾木直樹氏「教科書が売れるか売れないかは死活問題。出版社がパン屋を和菓子屋にすれば審査をパスするかなと、忖度しながら工夫してみたわけです。」

パン屋のコメント

パン屋の工場長「和菓子屋とパン屋をすり替えたのは何でだろう?というのはありますけどね、時間が経てば変わるんじゃないですか。」

あんこが入った和テイストなアンパンなどを見ていると・・・、

パン屋の工場長「こうやって眺めてみると悔しいなと思いますけどね」

和菓子屋のコメント

和菓子屋の店主「和菓子のほうがいいだろうね日本の文化としてはね」

小学生の子どもがいる親のコメント

・日本の伝統文化を消さないようにするのはいい。
・今は小学校から英語を始めたりとかするのに、逆に和にこだわるというのが統一性がない。

出版社のコメント

出版社「身近なパン屋で『郷土に愛着を持つ』は問題ないと考えたが、『国』も満たす必要があると指摘されたので、和菓子屋に修正した。」


ちなみに、文科省はこの教科書のどの部分が悪いとか、どの部分が修正されたから合格となったなどとは発表していないということです。

和菓子だって奈良時代に中国から作り方が入ってきている、という意見があったのがおもしろかったです。