あるペットボトルの水の賞味期限を見てみると2年、災害時の備蓄用の水を見てみると5年になっていました。
この差はいったいなんでしょうか?
両方のペットボトルのラベルに書いてある採水地を見てみると、どちらの水も「山梨県富士吉田市」と、全く同じ場所で取れた全く同じ水でした。
このペットボトルの飲料水を作っている「富士ミネラルウォーター」の工場の作業工程を見てみると、
まず、富士山の2合目(標高850m付近)の地下から汲み上げた水を120度で加熱殺菌します。
その後、85度に冷やした水をペットボトルに詰めていきます。
賞味期限が違うペットボトルの水の製造工程は全く同じでした。
ではなぜ、賞味期限に違いがあるのでしょうか?
実は使うペットボトルの厚みの違いで差が出るといいます。
ペットボトルの断面から厚みを測ってみると、
賞味期限2年のものを測ってみると、0.31mm。
賞味期限5年のものを測ってみると、0.34mm。
賞味期限が長いものの方が0.03mm厚かったのです。
ではなぜ、ペットボトルが厚いと賞味期限が長いのでしょうか?
実は、ペットボトルが厚いと水が減りにくいのです。
ペットボトルには目には見えない細かい穴が開いています。
穴から水が蒸発して中身が減るのです。
ではなぜ、水が減ると賞味期限が短くなるのでしょうか?
実は法律に計量法というものがあり、「中身が2%より多く減るとその商品を販売できない」からなのです。(100mlを超え500ml以下の場合)