正しく怖がるのは難しいという話:オイコノミア【2017/12/13】

「経済学で『安心』を手に入れる」という話がありました。

その中で、興味深い実験をしていました。


1万人に1人がかかるという病気があるとします。

検査薬を注射して、

・陽性反応がでれば → 病気にかかっている
・陰性反応がでれば → 病気にかかっていない

というもの。

しかし、この検査は完ぺきではありません。

・病気でない人でも、5%の確率で陽性の結果が出る。
・病気にかかっている人は、90%の確率で陽性の結果が出る。

となっている。

この検査を受けた人は、以下の4つのうちのいずれかに当てはまる。

・病気で陰性
・病気で陽性
・病気ではなく陰性
・病気ではなく陽性

Aさん、Bさんがこの検査を受けたところ、二人とも陽性反応が出ました。

二人ともとても不安になりました。

この時、二人が病気である確率は何%でしょうか?

例えば、この検査を100万人の人が検査を受けた場合、

1万人に1人がかかる病気なので、

・病気 100人
・病気でない 99万9900人

となり、

・病気で陰性 10人(10%)
・病気で陽性 90人(90%
 
・病気ではなく陰性 94万9905人(95%)
・病気ではなく陽性 4万9995人(5%

となる。

つまり、陽性反応が出ても実際に病気である確率は、約0.18%となる。

90 / 4万9995 = 0.0018...

検査で陽性反応が出ただけで怖がってしまいそうですが、実際の確率としてはすごく低い。

正しく怖がることは難しいという話でした。