【京都市】50年使用した道路が陸上の競技トラックになり住人が通れなくなったという話:ひるおび!【2018/01/30】

去年(2017年)5月、京都市内で住民たちが長年利用してきた道路が突然封鎖され、陸上の競技トラックになり、住民たちから怒りの声が上がっています。

住民「50年以上ここを生活道路として使っていた!」

去年(2017年)までは道路だったというこの陸上トラック。

長さ約90m、幅約5m。

以前は、住民の生活道路として長年利用されてきました。

ところが去年5月、道路の所有者である京都学園中学・高校がこの道を突然封鎖、陸上トラックに作り変えたのです。

細い道が入り組んでいるこの地域では、この道路が大きい車が入れる唯一の道。

封鎖されて以降、住民の出入りや救急車が入れないといった影響も出ています。

住民「救急車を(離れた)道に止めて、ストレッチャーなどを使って搬送するようになった。」
(追記:緊急車両が通る時のために門の鍵は渡してあるそうです)

さらに、前方に封鎖された道路があり、通り抜けできないため、自宅から出発した住民の車が後ろ向きで別の道に出ないといけなくなったり、

迂回した道路が狭いため、1回で曲がれず切り返す車が続出、渋滞を引き起こす事態となっています。

そもそも、学園の隣にある住宅街は、1968年頃、学園が売却した土地で、これを開発して住宅街になりました。

この住宅街ができるにあたって、問題の道路が1969年に位置指定道路(行政が決めた住民が自由に通行できる私道)になりました。

それが、去年(2017年)4月、学校側が「道路は利用できなくなります」という看板を設置。

翌月、門扉を設置して、通行不可に。

この件に関しては、学校側で去年の5月〜7月の間に、説明会を3回開いていましたが、折り合いがつかず、

去年11月工事を開始し、去年12月に陸上トラックが完成しました。

今年(2018年)の4月に、学校では新校舎の建築を着工する予定で、その際に陸上トラックがなくなるので、新トラックを建築するには、問題となっている道路しかなかったということです。

この位置指定道路の廃止申請を学校側がしていて、2016年11月には既に受理されていました。

これに対して、住民側は、学園と住民の間には道路を使う事実上の合意があったと、通行権があると主張。

去年11月に、京都地裁に門の撤去などを求める仮処分申し立てをしました。

この後、この道路の問題は無事に解決するのでしょうか。

2018/09/24 追記

住民らの申立てに対し、京都地裁は、2018/09/18 に一部住民らの通行権を認める仮処分決定を出し、1年4か月ぶりに道路が開放されました。