ゴミに出された空き瓶のリサイクルの話:ソノサキ【2018/04/17】

ゴミとして収集された『空きビン』はその後どうなるのか?、という疑問がありました。

神奈川県綾瀬市の資源ごみの収集所を見てみると、かなり細かく分類していました。

ビンの分別は、全部で4種類

生きびん」と呼ばれる一升瓶やビール瓶などのメーカーにそのまま戻し再利用される瓶。

その他は、大きさにかかわらず、「透明」「茶色」「その他」の3種類に分けられる。

ちなみに、ビンのキャップは上のスチールとプラスチック部分で収集日が違うので分けて出します。

東京23区で、資源ごみの分別の種類が最も多いのは文京区が15種類。

神奈川県綾瀬市は、それを上回る19種類で、

小型家電(掃除機やトースターなど)、金属(フライパンやハサミなど)、衣類など、一般的には資源ごみとして収集しないものもリサイクルしている。

「綾瀬市リサイクル協同組合」は、市内3万4千世帯から出る資源ゴミを収集・分別する施設。

こういった分別所は、全国に約1000ヵ所はあります。

リターナルビン

分別所でビンの仕分けをしている途中、「」というマークがついたビンが出てきました。

ビンの種類は大きく分けて「リターナルビン」と「ワンウェイビン」の2種類。

このリターナルビンは、分厚く頑丈なもので、何度も洗ってそのまま再利用します。

洗浄マシン

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洗剤の入った水で、ビンの内側と外側を20分かけてキレイに洗浄。

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その後、ラベルが付いていても、ふやけていて簡単に剥がれます。

そして、見事にピッカピカになりました。

こうして、工場で洗われた瓶は、各メーカーや酒蔵に買い取られていきますが、ラベルを剥がすとどのメーカーか区別がつきません。

実は、繰り返し使えるリターナルビンは、各メーカーが共通で使いまわしていて、毎回同じメーカーのお酒が入るとは限りません。

こうして、飲み物が入れられ、再びお店並びます。

ワンウェイビン

比較的薄く、一度使うとビンとしての役割を終える「使い切り」。

ワンウェイビンは、違う製品に変わっていきます。

市から集められたある日のワンウェイビンは1.5トン。

空きビン加工会社さんが引き取られ、細かく砕かれて「カレット(ガラスくず)」と呼ばれるものになる。

そのカレットは、ガラス製品の加工工場で1200度で溶かされ、綿アメと同じような作り方で、ガラスが綿になっていました。

小さな穴が空いた釜が回転する事で、外に飛び出し冷やされて糸状になっています。

これが「グラスウール」として断熱材となります。

他にも、空気の層を多く含むグラスウールは、音も吸収するので、軽い吸音材として静かさが売りのエコカーにも採用されています。