僧侶・和尚・住職・お坊さん、どれも似たイメージですが違いは何でしょうか?
これらの呼び方は、その人の立場で変わってくるそうです。
↓あるお寺を例に、説明して参ります。
1番の人が仏門に入りたて、そして右にいくに連れてキャリアを積んでおり、7番の人が最もキャリアがあります。
ここにいる全員が「僧侶」です。
元々、僧侶とは、仏道修行をする集団をさす古代インドの言葉「ソウギャ」が語源。
つまり、「僧侶」は、出家して仏門に入った全ての人を差す言葉。
次に、2番から6番の人が「和尚」です。1番の人は「法子(ほっし)【※浄土宗の場合】」です。
まず、仏門に入りたての僧侶につく敬称が「法子」です。
最低でも、2年以上の勉強と修行を経て、一人前の「かしょう」という名前に変わるのです。
これを漢字で書くと、「和尚」となりますが、これを「おしょう」と呼ぶのです。
宗派によって呼び方も変わるようです。
おしょう・・・曹洞宗、臨済宗など
かしょう・・・浄土宗、天台宗など
わじょう・・・真言宗など
次に、7番の人が「住職」。それぞれのお寺の中で一番偉い代表の人になります。
小さいお寺でも、大きいお寺でも、基本的に1つのお寺に1人しかいません。
そして、最後に「お坊さん」。
昔、お寺にある僧侶たちが暮らす建物のことを「坊」と呼んでいました。
宿坊といって、一般の方が泊まったりします。
かつては、そこで、僧侶が勉強したり、寝たりする生活の拠点となっていたのです。
その「坊」で、僧侶の生活を寮長のように、管理・指導する人を「坊の主」ということで、「坊主」と呼んでいたのです。
つまり、「お坊さん」のことです。
現在では、坊を持つお寺はほとんどないので、本来の意味から坊の主を表す「坊主」は、つまり「お坊さん」は、ほとんどいないのです。
しかし、現在では、親しみを込めて「僧侶」を呼ぶ時に「お坊さん」が使われているのです。