寄生虫に操られたカタツムリがこわい!:ヘウレーカ!【2018/05/09】

(※気持ち悪いものが苦手な方は、この先を見ないでください!)

スズメ」と「カタツムリ」を往復している「ロイコクロリディウム」という寄生虫がいます。

ロイコクロリディウムは、スズメのお腹の中でしか卵を産めないので、スズメの寄生虫として知られていますが、その寄生虫の子どもはカタツムリに寄生しないと発育できません。

ロイコクロリディウムは産卵すると、その卵はスズメの糞と共に、地上に落ちる。

これをカタツムリが食べることで、カタツムリの体内で成長。

その幼虫をカタツムリごと、スズメが食べることで再びスズメのお腹の中に戻ってくる。

でも、どうして、住みかを変えるのでしょうか?

感染サイクルを複雑にすることによって、自分の種が安全にいつまでも絶えることなく地球上に存在できるということ。

例えば、天然痘ウィルスは人同士でしか伝染らなかったので、患者を隔離することで撲滅できました。

しかし、マラリアは、蚊を介して伝染るので、患者を隔離しても、蚊の中にいるから撲滅できない。

いろいろ住みかを変えた方が生き残る可能性が高いということです。

しかし、ここで一つ疑問が。

スズメは普通、カタツムリを食べません。

では、どうやって、カタツムリを食べさせるのでしょうか?

スズメの好物は芋虫なので、カタツムリは触覚の部分を芋虫に似せてしまうのです。

↓こちらは、片方の触覚の色や形を変えたカタツムリ。変化していないもう1つの触覚と比べると全然違います。

ロイコクロリディウムは、何倍もの大きさに成長して、このように他の生き物をあやつることができるのです。