郵便箱にオシッコをかけられていたという話:雨上がりの「Aさんの話」【2018/07/31】

ポストの歴史について、面白い話がありました。

1871年に最初に作られたポストは『書状集箱(しょじょうあつめばこ)』と呼ばれていました。

ちなみに、現在の赤いポストになったのは、1962年からです。

この赤いポストができるまでには、ある失敗がありました。

明治初期、手紙は飛脚が差出人の元に行って直接受け取り、配達をしていました。

当然、飛脚の人件費は莫大になり、手紙の配達料金も超高額に。

それが、近代化を図る日本では大きな問題となっていました。

政府からこの問題の解決を依頼されたのが、当時役人だった前島密(まえじま ひそか)。

前島は、手紙をまとめて集めることができるように、木で作った書状集箱を設置。

飛脚の人件費を減らそうとしました。

しかし、木で作られていたため、雨が降ると水が染み込み、大事な手紙はボロボロになってしまいました。

すぐに前島は、雨でも濡れない鉄製のものに作り変え、それを「郵便箱」と名付けました。

この時、日本で初めて郵便箱が誕生したのです。

ただ、この郵便箱は、誰にも手紙を入れてもらえず、失敗に終わってしまいました。

その理由は、郵便箱が立ち小便箱として勘違いされたからなのです。

そもそも、この時代には、それまで「郵便」という言葉がありませんでした。

なので、「小便箱」と勘違いされてしまったのです。

さらに、同じ時期に公衆便所が普及し始めたことも、勘違いを生んだ一因となりました。