ジャンプして地面に戻るのはなぜ?という話:チコちゃんに叱られる!【2019/04/19】

ジャンプして地面に戻るのはなぜ?という話がありました。

それは「重力があるから」と答える人も多いと思いますが、

そもそも、なぜ地面に引っ張られるのでしょうか?

それは、「時空のゆがみに引っ張られるから」。

いったいどういうことでしょうか?

物理学者の 大栗博司 先生が説明していました。

重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る (幻冬舎新書)

重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る (幻冬舎新書)

  • 作者: 大栗博司
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2012/05/29
  • メディア: 新書

重力」とは、誰でも持っている。

どういう働きをするのか、まだ分からないこともたくさんある、謎に包まれた力。

アイザック・ニュートンが発見した引っ張り合う力「万有引力の法則」。

それは、リンゴが木から落ちるのは地球が一方的にりんごを引っ張るからではなく、実はリンゴも地球もお互いが引っ張り合っているという考え方。

だから「万有」といいます。

しかし、なぜ引っ張られるのかはわかっていませんでした。

その謎に挑んだのが、アルバート・アインシュタイン。

彼が導いた答えは「時空のゆがみ」でした。

時空のゆがみとは、あなたがそこに立っているだけで、その空間や時間がゆがんでいるということ。

星や人間など、物体が存在するとき、その重さ(正確には質量)で空間がゆがみ、そのゆがみに向かって引っ張られる力が重力なのです。

例えば、スポンジの表面に鉄球を置くと、スポンジがゆがむ。

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そして、少し離れた場所にビー玉を置くと、鉄球の重さでゆがんだ平面にビー玉が引っ張られてくっつく。

私たち人間も互いの重力で引っ張り合っているといいますが、それを感じたことがありません。

これはなぜでしょうか?

それは、人間の重力に比べて地球の重力の方が全然強いから。

今度は、2つのビー玉を鉄球から少し離れた所に置くと、鉄球に引っ張られているが、お互いに引っ張り合って近づいているようには見えない。

これは、重さ(質量)が大きいほど、重力が強いことを表している。

地球の重力はとても大きいので、人間の重力はわからなくなってしまう。

人間の重力は、地球の重力の約1/1000垓倍。

0.00000000000000000000001倍の力と、とても小さいので感じることは難しい。

地球の重力、その力は地球の場所によっても変わる。

北極・南極にいるときと赤道付近にいるときとでは、同じ人間でも体重が変わる。

例えば、北極で体重50kgの人が、赤道付近で計ると150g軽くなった。

お茶碗でいうと半分減量できる。

この理由は、地球が自転しているから。

回転する物体の表面には「遠心力」という外側に引っ張る力が生まれる。

例えば、糸でつるしたサッカーボールを地球に見立てて、上下と横にピンポン玉くっつけて、横向きに回転させる。

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すると、横にくっついていたピンポン玉は、サッカーボールにくっつく力よりも、外側に引っ張られる力が強くなったので飛んで行きました。

つまり、地球の自転で赤道付近に遠心力が起こり、北極・南極で体重50kgの人が、赤道で49.85kgと体重が軽くなるのです。