「自分の名前をローマ字で書いてください」と言われたら、どう書きますか?
例:山田太郎 → TARO YAMADA のように
名前が先で、名字を後に書くという人も多いのではないでしょうか?
しかし、この順番が変わる可能性があるといいます。
河野太郎外相によると、
習近平主席が、Xi(姓)Jinping(名)、文在寅大統領が、Moon(姓)Jae-in(名)と表記されている外国の報道機関が多いわけでございますから、安倍晋三も同様に、Abe(姓)Shinzo(名)と。
とのこと。
日本人の名前をローマ字で書く際、これまでとは逆で日本語表記と同じ(姓)(名)の順番にしようという発言。
ワシントン・ポスト電子版では、
「シンゾウ・アベ」ではなく、「アベ・シンゾウ」と呼んでください。
と、海外大手メディアでも大きく報じる事態に。
そもそも、なぜ、ローマ字表記では、「名前が先」が一般的になったのでしょうか?
日本は明治時代にヨーロッパに追いつけ追い越せといって、欧化政策をとります。
その中で、名前の書き方も欧米式にした方がよいと、名前・名字の順にするようになったという経緯がありました。
ローマ字表記があるものといえば、パスポート。
こちらは、もともと姓・名の順番になっているため、影響はなさそうです。
一方、クレジットカードは、名・姓の表記。
クレジットカード会社の「JCB」は、今回の報道を受けて、
今のところ変更の予定はないが国からの要請があれば、今後対応していく可能性がある
ということです。
他に影響を受けそうなものといえば、英語の教科書。
教科書大手の三省堂によると、
平成5年(1993)年の教科書から一貫して、姓・名の順番でやっています。
とのこと。
当時、三省堂以外の企業もあることをキッカケに続々と変更することに。
そのキッカケというのが2000年に文科省が行った国語審議会。
その中で、言語や文化の多様性を踏まえ、ローマ字表記においても、姓・名の順番が望ましいとの答申があったのです。
文科省と外務省は、この19年前の答申を改めて呼びかけた形に。
強制力はないものの、近く文化庁が通知を出すといいます。