金色の鍋と銀色の鍋の違いは?という話:この差って何ですか?【2019/06/04】

金色の鍋と銀色の鍋の違いは?という話がありました。

実は、どちらも同じアルミニウムで、できています。

色に差があるだけでなく、それぞれの鍋の特徴にも差がありました。

実は、同じアルミニウムで作る場合、銀色の鍋よりも金色の鍋の方が薄く作ることができるのです。

同じメーカーの2種類の鍋のラベルを見てみると、

銀色の鍋の厚さは、1.0mm

金色の鍋の厚さは、0.7mm

となっていました。

金色の鍋の方が、0.3mm薄かったのです。

なぜ、金色の鍋の方が薄く作れるのでしょうか?

こちらが、何もしていないノーマルのアルミの鍋。

アルミの鍋は強度が弱く、このまま使用すると、穴が空いてしまうことがあるので、鍋の表面に保護膜を作ります。

銀色の鍋を作るときは、硫酸に浸けます。

金色の鍋を作るときは、シュウ酸に浸けます。

金色の鍋に使うシュウ酸は、銀色の鍋に使う硫酸よりも、強い保護膜ができる。

その結果、金色の鍋は銀色の鍋よりも、材料であるアルミの板を薄く作ることができる。

そのため、金色の鍋の方が熱が伝わりやすく、早くお湯が沸くのです。

ここで実験。

同じ大きさ・同じ素材の金の鍋と銀の鍋を用意し、同じ量・同じ温度の水を加熱して、同じ火力で、沸騰するまでの時間を計測します。

その結果、100℃に達した時間はそれぞれ、

金の鍋は、8分32秒

銀の鍋は、9分38秒

薄い金色の鍋の方が熱が伝わりやすいということがわかりました。

金色の鍋は早くお湯を湧かすのに向いていますが、

一方、銀色の鍋は、一度温度が上がると冷めにくいという特徴があります。

作る料理によって、使い分けるとよさそうです。