たたみ1畳の大きさは、全国一律ではないという話です。
一般的に、関東で使われている畳は「江戸間」、
関西で使われている畳は「京間」と呼ばれ、
面積的に、京間の方が約1.2倍大きい。
京間・・・6尺3寸(191cm)
江戸間・・・5尺8寸(176cm)
畳の原料となるのは「い草」。
京間として使えるい草は収穫した中の約3割、その長さに育たなかった残りのい草は捨てられていた。
しかし、無駄にするのはもったいないと、使いはじめたのが江戸間。
戦後まで関西では江戸間を使わなかった。
畳文化を大きく発展させたのは京間を使った「茶室」。
それを裏切るような江戸間は関西の職人には受け入れがたいものだった。
一方、江戸は江戸時代になるまで、すごく田舎だった。
しかし、首都になると消費も大量にでる、人が集まってくる、当時はたくさんの家を建てる必要があったので、できるだけ簡単に明確に建物が建てられるように工夫をした。
京間は畳が基準、畳の大きさはすべて一緒。
6尺3寸という数字では、端数が付いていて設計するのが難しい。
そこで広がった6尺 x 3尺という江戸間は、非常にシンプルな数字でわかりやすい。
江戸間は柱のサイズも込みで6尺というのがポイント。
これによって図面を書くのが簡単になった。
これにお墨付きを与えたのが、徳川家康。
畳が好きで、江戸城や家臣の屋敷に畳を敷いた。
しかし、京間の畳を大量に作るのには、い草の確保や建築の手間という点で無理がある。
そこで家康は、小さめの畳「江戸間」を認めた。
さらに家康は、この6尺から悪巧みを考える。
「6尺」という数字は検地(税を取るための面積)にも使われている。
太閤検地では京間の6尺3寸を基準としたが、
家康の変更後、江戸間の6尺が基準となった。
面積が小さくなるので税がよりたくさん取れるということ。
関東・関西以外にも、同じ1畳は地域によってサイズはさまざまで、
滋賀だけで使われる「大津間」、中部地方で使われる「中京間」、
さらに、江戸間よりも小さい、団地で使われる「団地間」などもある。

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