実は色がついてない!?「構造色」の話:博士ちゃん【2020/02/22】

こちらの青色に見える「モルフォチョウ」。

ペルーなど南米に生息しています。

実は、この蝶の羽には色が無いといいます。

いったいどういうことなのか?

羽の裏から光を当ててみると、裏の模様が透けて見えます。

これは、羽自体が青いわけではなく、青く見えているだけ。

羽の表面にある微妙な凹凸が、青色の光だけを強く反射するため、

人の目には鮮やかな青に見えている。

このように、光の反射で色が変わる仕組みを「構造色」という。


モルフォチョウの場合、羽の表に光を当てると、構造色のおかげでキレイな青に見えるが、裏から光を当てると青色の光の反射が起きないため、青色に見えず裏側の模様が透けてしまう。

この原理を応用して開発が進められているのが、「モルフォシート」。

モルフォチョウの羽と同様、本当は半透明で色がないにもかかわらず、光の反射でさまざまな色を発色するシート。

これと同じものを作るには、高度な技術が必要で偽造は困難。

そこで、ブランド品などに付けられるセキュリティ用シートにも応用しようと研究が進められています。