なぜ昆虫は擬態するのか?という話:ヘウレーカ!【2020/02/26】

なぜ昆虫は擬態するのか?という話がありました。

これを分子生物学者の 藤原晴彦 先生 が説明していました。

こちらの指先の辺りにあるのは、実は葉っぱではない。

アオスジアゲハという蝶のサナギが擬態している。

(↓ アオスジアゲハ )

このサナギは葉っぱに似せて、葉脈のようなものまである。

ひと冬をこの場所で耐え忍び、春の訪れを待つという。

しかし、なぜ擬態昆虫は擬態するようになったのか?

ある日、突然変異で他のものよりも少しだけ「緑っぽい」幼虫が誕生。

それが、葉っぱの上にいると、天敵の鳥などから少し見つけにくいとなって、0.1%生き延びやすくなる。

すると、その子孫がほんのわずかだけ増えていく。

一方、普通の茶色い幼虫はどんどん捕食される。

生き延びた0.1%がだんだん多数派になっていくという流れ。

昆虫は、小さいので動物のエサに最適。

だから、「擬態」で身を守らないとどんどん食べられる。

擬態を進化的に発達させたのは、昆虫の「捕食圧」。

昆虫は「食べられやすい」から擬態が他の動物に比べて発達した。

もう一つの要素は、天敵の鳥など、捕食者の目も進化していくので、それに対抗する上で虫のほうの模様も逃げられるものにするという、その2つが、何百万年というスケールで精巧な形に進化していったと思われる。