冬の花火がキレイに見える理由:所さんの目がテン!【2020/03/08】

夜空に花開く美しい「花火」といえば、夏ですが、

全国には冬の花火大会もあります。

気温1℃と寒い中で行われる花火はキレイに見えるといいます。

これはなぜでしょうか?

ここで実験。

部屋の中のヒーターと加湿器を使って、人工的に夏と冬の空気の状態を再現してみる。

夏:高温(34.8℃)・多湿(79%)にする

冬:低温(11℃)・低湿度(41%)にする

この2つの環境で花火の見え方は違うのか?

よく見てみると、夏の環境では花火の中心部がぼんやりとして、煙も目立つ。一方、冬の環境ではハッキリと花火が見え煙もほとんど見えない。

夏は、水分量が冬に比べて多い。

そうすると、大気中に浮かんでいる微粒子が水蒸気を吸収して膨れるので、それによって光が錯乱しやすくなる。
散乱した光は途中で弱くなり、目まで届きにくくなるので、夏の花火の方が少しぼんやり見えてしまう。

さらに、微粒子に当たって散乱した花火の光が煙に当たることで煙が目立ってしまう。

この他にも、心理学的効果もあり、「冬の花火は寒い中で苦労しながら見るので素晴らしいはずだ」という「認知的不協和理論」により、冬の花火の方がキレイに見えることもあるそうです。