マンホールの上で飛び跳ねる男の話:グッとラック!【2020/04/07】

立川志らくさんの小話、「志らく一段らく」の中での怖い話です。


夜中の2時、真っ暗な歩道。

1カ所だけ街灯が照らされて、

大きめのマンホールがあって、その上で気味の悪い男がぴょーん、ぴょーんと飛び跳ねてる。

何か言ってるんですね。

耳をそばだてて聞いてみると、

男:「28」、「28」、「28」・・・

「あなた、さっきから何やってるんですか?」

男:「あぁ、これやるととっても楽しいんだよ」

「楽しい? 私がやっても楽しいですか?」

男:「おお、やってごらん」

「じゃあ、このマンホールの上で『28』と言って飛び跳ねればいいんですね?」

「じゃ、28」って、ぴょーんと飛び跳ねたとたんに、男がマンホールのふたをすっと外した。

「ワーーーッ!ドーン」。

ふたを元に戻して、

男:「29」、「29」、「29」・・・。


以上、怖い小話でした。