ガソリン代が原油価格まで下がらない理由:WBS【2020/04/21】

都内のあるガソリンスタンドでは、一ヶ月以上前は135円だったリッター レギュラーが、119円になっていた。


ガソリンの原料である原油の価格にかつてない異変が起きている。

原油価格の指標となるWTI NY原油(先物価格)。

先物取引とは?・・・将来の価格を先に決める取引。

月ごとに流通する原油を事前に取引していて、

例えば、5月に現物の受け渡しがされるものは、「5月物」と呼ぶ。

そのWTI原油5月物の先物価格が20日史上初となるマイナス転じた。


新型コロナウイルスが拡大して以来、原油の需要は大幅に減少。

在庫がだぶつき、貯蔵スペースが不足してしまったことで、売り手はお金を払ってでも原油を引き取って欲しい状況に陥ったという。


また、5月物の取引が21日に終了するため、駆け込みの売りが殺到した。

22日から取引の中心になる6月物の価格動向が注目されていたが、こちらも大きく下落している。

一般的には、原油価格が下がってから、ガソリン代に反映されるまでに1ヶ月くらいかかるといわれているので、これから徐々にガソリン代が下がってくことは間違いない。

ただ、原油価格にまで下がるかというとそういう構造ではない。

ガソリン代の内訳を見てみると、

仮に1リットル130円とした場合、そのうちの約70円を税金が占める。本体価格が約60円を占める。

半分以上が税金で、残りの本体価格も元売りなどの取り分があるので、この辺を引いた残りの部分が影響するということなので、理論的にはリッターレギュラーで100円を切るということはありえるが、現実的にはそこまではいかないのではないかという話がある。