今回の新型コロナで、「交差免疫」が起こった可能性があるそうです。
「交差免疫」とは?
過去のウイルス(異物)感染で獲得した免疫反応が他のウイルス(異物)にも作用すること。
ものすごく簡単にいうと、免疫反応の「カン違い」。
例えば、花粉症は免疫の過剰反応によるアレルギーだが、スギ花粉の花粉症の人がトマトを食べてアレルギーが出ることがあるという。
スギ花粉とトマト、見た目は似ても似つかないが、花粉に含まれる分子構造と、トマトの成分の分子構造が非常に似ていて、免疫が勘違いして、トマトでもアレルギーが出ることがあるという。これが交差免疫。
アメリカのラホヤ免疫研究所によると、
新型コロナでも交差免疫が起きている可能性がある。
とのこと。
これをわかりやすく説明。
今回の主役は、免疫の「T細胞」たち。
彼らはウイルスとの戦いの切り札で、
実は、抗体は彼らのリーダーが、職人B細胞に命令して作らせている。
さらに、彼らはとっても記憶力がいいので、一度戦うと相手の特徴や弱点を覚えている「メモリーT細胞」になることもできる。
一方、コロナウイルスは、一般的な風邪の原因となるものが、元々4種類いる。
そこへ、今回、新型コロナが現れた。
例えるなら、4兄弟と、その従兄弟がやってきたようなもの。
新型なので、当然、T細胞にとっては初めて出会うウイルスだが、実はT細胞は、ウイルスの内部を分析できる能力も持っている。
そこで、コロナ4兄弟を担当している「メモリーT細胞」のうちの1人が、新型コロナを分析すると、なんと4兄弟との共通点を発見。
「コイツ知ってるぞ!」と勘違いして、反応することがわかった。
つまり、交差免疫が起きる。
共通点を見つけた4兄弟の担当が、B細胞に抗体作りを命令し、新型コロナウイルスと戦った可能性もあるという。
新型コロナに感染しても、無症状の人たちは、この交差免疫が起きた可能性がある。