亡くなった人だけでなく認知症の人の口座も凍結される!という話:林修の今でしょ!講座【2020/09/22】

ある女性は、亡くなった父の遺品を整理中、通帳を発見した。

暗証番号もわからなかったので、銀行に親が亡くなった旨を伝え、通帳の件を相談すると、

驚きの事実が・・・。

口座の持ち主が亡くなった場合は、不正な引き出しを防ぐために、銀行はまず口座を凍結する。

これが、基本的な原則で、

今までは、入金や引き出し、振り込みなど、全てができなくなっていた。

引き出すには、正式に遺産相続の手続きを取り、財産分与を全て終わらせる必要があった。

しかし、昨年(2019年)7月、新たな制度が導入された。

それが、預貯金の仮払い制度。

葬儀の費用など、早急にお金が必要となるケースがあるので、

そういったケースに対応できるようにするために、

口座名義人が亡くなっても、最大150万円までなら引き出し可能にした。

1つの銀行につき150万円なので、複数の銀行に口座を持っていれば、それぞれの銀行から150万円までを引き出すことが可能。

しかし、親族が知らない口座を持っている場合、預金が放置されている状態が続くと、休眠口座になる。

1万円以上あれば銀行側は、10年経てば通知してくれるが、問題は、それが受け取れるかどうか。

10年後も同じ住所にいるかどうかはわからないので。

他にも驚きの事実が・・・。

実は亡くなっていなくても、「認知症」の発症が認められた場合も、

銀行は本人の財産を守るため口座を凍結する。

認知症の通知をした後は、現状、親族でもお金を引き出せない。

何も手段がないのか?

家庭裁判所に申請をして、成年後見制度の申し立てをする。

あとは、近年、特にニーズが高まっているやり方で、「家族信託契約」というのがある。

・家族信託契約とは?
老後や介護などに備え、預貯金や不動産の管理・処分を信頼できる家族に任せる契約。