普段よく見かける「てんとう虫」といえば、翅(はね)に7つの斑点がある「ナナホシテントウ」。
他にも、いろんな種類がいて、世界に約6000種、日本には約180種生息している。
例えば、キイロテントウ、シロジュウシホシテントウ、ベニヘリテントウ、ハイイロテントウ など。
【ギモン1】「テントウムシ」の名前の由来は何でしょうか?
テントウムシを手に乗せると、
高い位置の指先まで上っていき、そこから飛んでいく。
お天道様(太陽)に向かう虫ということで、「天道虫(てんとうむし)」。
ちなみに、翅に10個の黒色斑点があるテントウムシは、「トホシテントウ」。
【ギモン2】テントウムシは、黄色や赤色など、なぜカラフルなのでしょうか?
実は、わざと目立つようにしているという。
キーワードは、「コシネリン」。
テントウムシの血液に含まれている「コシネリン」成分は、毒はないが、臭くて苦い。
天敵の鳥などが、テントウムシを捕まえようとすると、このコシネリンを放出する。
すると、鳥は「こいつは危険だ」と、目立つ色と 一緒に学習させている。
さらに、宣伝力アップのために、たくさんのテントウムシが同じように似せ合い身を守ることを「ミューラー型擬態」という。
一方、無害な種が、有害な種の見た目だけ模倣して身を守ることを「ベイツ型擬態」という。
例えば、こちらのヘリグロテントウノミハムシは、実はテントウムシではない。
テントウムシに擬態するハムシの仲間で、触ると汁は出さずに跳んでいく。
【ギモン3】テントウムシの集合体は、なぜ集まっているのでしょうか?
テントウムシは、2〜3か月くらいの寿命。
春から秋まで季節に関係なく出ていることが多いが、秋の終わりの頃に出てくると、冬を越す場所を探す。
古い家や石の下、木の中など、安全で寒くないところに集まる。
大群で集まり、熱や湿気を逃さず越冬する「集団越冬」を行う。
たまに、カメムシなど違う種と一緒に集団越冬する場合もある。