ディズニー 映画のこだわりの1つに「音楽」があった。
通常の映画では、先に映画を作り、できた映像に、後から音楽をつけるのが一般的。
しかし、ディズニーでは音楽もストーリーの 一部だと考え、先に音楽を作ってから、その曲に映像を合わせるという音楽中心の映画作りもしている。
そして、興行収入250億円を超える大ヒットを記録した「アナと雪の女王」。
この作品も音楽優先で作られたため、驚きのエピソードがある。
「雪の女王」という原作では、雪の女王は「悪役」だった。
しかし、映画の制作過程の中で、「Let It Go」の歌ができたことによって、悪役が歌う歌ではないと、ストーリーが変えられた。
3分半の曲の中には、「転調」が9回ある。
これがエルサの心境をたくみに表すため、聴く人の心をつかむのだという。
転調(てんちょう)とは?
音楽において、曲中で調を変えること。
その心境の変化がよく分かるのが、3回のサビの歌詞。
【1番】
・・・悩んでた それももう やめよう 〜
ありのままの 姿見せるのよ・・・
→ コンプレックスを受け入れようと、初めて決意するエルサを描く。
【2番】
・・・そうよ変わるのよ わたし 〜
ありのままで 空へ風に乗って ありのままで 飛び出してみるの 二度と 涙は流さないわ・・・
→ コンプレックスに悩んでいた自分から、それを受け入れる自分に変わろうと、強く決意。
【3番】
・・・輝いていたい もう決めたの 〜
これでいいの 自分を好きになって これでいいの 自分信じて 光あびながら・・・
→ コンプレックスを長所として受け入れ、ありのままの自分で生きていこうとあるき出すエルサ。
毎回、サビが出てくる度のサビの前が違うので、どんどんストーリーが展開していくという曲になっている。