旅行などで、旅館に泊まった時に、部屋の端の方に、
こちらのような、「謎のスペース」を見かけたことはないでしょうか?
このスペースは、一体何なのか?
・旅館自慢の景色を見るためのスペース?
・濡れたバスタオルを干すスペース?
などと思ったりもしますが・・・。
埼玉県にある、創業1914年の名栗温泉 大松閣の女将さんの話によると、
実は、ここは「廊下」だったという。
まだ電気が普及していなかった昔は、
日当たりのいい縁側が、宿泊客の行き交う廊下だった。
時代が進むと、廊下は別に作られるようになったため、壁で仕切られプライベートスペースとして残されたという。
正式名称は幅広い縁側の意味で、「広縁(ひろえん)」という。
現在では、別の効果もある。
空間をもつことで、畳に直接日光が当たらないようにする、畳の劣化を防ぐためのスペースにもなっている。