ここに、カップの容器に入った 「プリン」と「ゼリー」がある。
その容器を見てみると、
プリンの容器の底には、穴があいている。
この2つの空き容器を使って実験をしてみる。
まず、ゼリーの容器を逆さにして、水槽の底まで沈めてみる。
ここで、容器から手を放すとどうなるか?
当然、浮き上がる。
次に、プリンの容器を底の穴を指でふさいで、
水槽の底まで沈めてみる。
容器から手を放すとどうなるか?
なんと、容器は水槽の底に張り付いたまま、浮かんでこない。
そして、容器の穴からは空気が少しずつ漏れている。
なぜこうなるのか?
穴のあいているカップを水に沈めると、カップの底の部分には、水から押さえつけるような下向きの力が働く。
一方、カップの内側では、中の空気により上向きの力が働いている。
穴のないカップが浮き上がるのは、この上向きの力が、カップを押さえつける力より大きいため。
しかし、穴のあいているカップでは、穴から空気が漏れ、上向きの力が弱くなる。
さらに、カップの側面が受けている力を考えると、内側ではどの方向に対しても、同じ力がかかっているのに対し、外側が受ける力は深い場所ほど大きな力を受けることになる。
そして、プリンカップは、側面が斜めになっているため、
水から受ける力が、下へ抑えつけるようにも働く。
結果、上向きの力より、下向きの力の方が大きくなり、穴のあいたカップは空気を漏らしつつ、浮き上がらない。