お金の投入口に縦向きと横向きがある理由:デザインあ【2021/04/24】

こちらは、飲み物の自動販売機と、切符の券売機。


同じ自動販売機なのに、お金を入れる所が「横向き」と「縦向き」で違う。

なぜ、違うのか?

これは、中に入っている装置に違いがある。

そもそも自動販売機には、お金がいくら入ったかわかるように、コインを仕分けする装置が入っている。

コインを横向きに入れた場合、コインは横向きでセンサーを通り、いくらのコインか識別される。

そして、横に移動しながら分けられる。つまり、装置は薄型になる。

一方、コインを縦向きに入れる装置は、縦に転がってセンサーを通過、さらに奥へと転がりながら分けられる。

つまり、装置には奥行きが生まれる。

このように、装置の形が全然違う。

例えば、縦向きの装置をジュースの自動販売機に取り付けようとすると、

ジュースがいっぱいで、取り付ける場所がない。

では、横向きの装置を取り付けると、どうなるか?

薄いので、扉の方にスッキリと収まった。

これなら、扉を開ければ、お金の回収も簡単にできる。

一方、箱側には、ジュースをたくさん入れられる。

次に、切符の券売機に、横向きの装置を入れようとすると、

お金の回収をする時に、切符を買う人の邪魔になる。

そこで、縦向きの装置を取り付けると、

券売機の裏側から、お金を回収することができる。

駅のように、たくさんの人が次々に来る場所でも、人の邪魔にならない。