なぜウサギは「羽」で数えるのか?という話:楽しく学べる!最強教科書クイズ【2021/02/28】

「二兎を追う者は一兎をも得ず」

この「一兎」というウサギの数え方は、日本語としては存在しない単位。

このことわざ以外では使用されることはない。

ウサギを数える際、正確には「1羽」「2羽」という。

では、なぜ、犬や猫などの動物のように「匹」ではなく、鳥のみたいに「」でカウントするようになったのか?

その理由は、「耳が羽のようだ」など、いくつか説はあるようだが、

この疑問に、齋藤孝 先生(明治大学 文学部 教授)が説明していました。

「実は、ウサギを食べたかったから」。

昔は仏教の教えにより、牛や豚を初めとする獣肉を食べることが禁止されていた。

しかし、鳥はその規制に入らず、大手を振って食べられる肉のひとつだった。

ウサギは2本足でピョンピョン飛び跳ねて鳥みたいに見える。

「これは鳥だ」「食べていいんだ」と都合よく解釈した。

ウサギを無理やり鳥として扱って、1羽2羽という数え方になった。

ちなみに、もうひとつ、獣でありながら、どうしても食べたかったために、無理やり「魚類」に分類されたとされる獣がいる。

それが、「山くじら」。

じつはこれ、イノシシ肉のこと。

当時、食べることを禁止されていたイノシシの肉を食べていい鯨の肉と偽って販売されていた。