なぜコンセントの穴は2つなのか?という話:チコちゃんに叱られる!【2021/09/24】

なぜコンセントの穴は2つなのか?という話がありました。


これを コンセントについて詳しい 津山美穂 先生 (近畿大学理工学部 講師)が説明していました。

なぜコンセントの穴は2つなのか?

コンセントの穴が2つなのは、入り口と出口が必要だから。

コンセントの電気は「交流」という電気が使われている。

プラスとマイナスで行ったり来たりする電気のことで、コンセントに流れる電気は、右の穴から入って左の穴へ出たあと、左の穴から入って右の穴へ出るというのを交互に繰り返している。

つまり、右の穴と左の穴、どちらも入り口でどちらも出口ということ。

このように、電気は入り口と出口がないと流れない。

更に、水が高い所から低い所に流れるように、電気も電圧が高い所から低い所に流れる性質がある。

例えば、導線を伝達の高い「+(プラス)」にだけつけても、電球は光らない。これは電気が流れていないから。

しかし、電圧の低い「ー(マイナス)」にもつなげると、電気がプラスから入ってきて、マイナスに出ていく。

プラス→マイナスの流れができたので、電球が光った。

これが、コンセントの場合、右の穴の電圧は、常にプラスとマイナスに行ったり来たりしている。

一方、左の穴の電圧は、常に0なので、右の穴がプラスの時は、右から左へ。

右の穴がマイナスの時は、左から右へと電気が流れる。

電気の流れを生み出すだめに、コンセントの穴は2つになっている。

コンセントの穴が左右で違う

コンセントをよく見てみると、穴の大きさは、左右で違い、左の方が大きい。

プラグを挿す時に、左右を合わせた方が、より性能を発揮する電化製品もある。

プラグをよく見てみると、

三角形などの目印がついているものがある。

その種類も様々。

この目印が付いた方を

コンセントの左側の穴に挿す。

すると、一部のオーディオ機器の場合、音がよくなったりする。

コンセントの穴が3つある

エアコンや冷蔵庫などで、コンセントの穴が3つある場合がある。

これは、人間が感電しないようにする「アース」。

家電製品は、故障した時に、電気が漏れ出してしまうことがある。

特に家電製品が濡れていたり、手が濡れていると危険。

アースは、漏れた電気を人ではなく、地面に流して、感電するのを防ぐ役割がある。

だから、料理の時に濡れた手で触りやすい冷蔵庫や、冷房時に水を出すエアコンには3つ目の穴のアースが付いている。

このアースが家庭の全てのコンセントに付いている国もある。

コンセントの穴の形が、こんなものや、

穴が小さくて丸いものや、

穴が3つ以上あるものなど、

その国々に合った形になっている。

アメリカは、安全性を考え、コンセントの穴はアースを含めた3つ。

日本は、コンセントの素材を電気が通りにくいものにしたり、

電気が漏れるのを防ぐ機器(漏電遮断器など)を付けたりすることで、安全性を高めている。