2019年3月に、電車と高齢者の接触事故があったJR逗子駅近くの踏切。
ここの踏切は、遮断器も警報機もない「第4種踏切」と呼ばれるもの。
第4種踏切は、全国に「2603」か所あり、これは踏切全体の「8%」にあたる。
遮断器がある「第1種踏切」と比べ、1.7倍事故が多く起きている危険な踏切。
地元の人にとっては、危ないのは分かっているけども、なくされたら困る踏切。
国は、長年、危険な踏切対策に取り組んできた。
第四種踏切の数の推移を見てみると、1960年(昭和35年)には、6万か所以上あった。
そこから、廃止や切り替えが進められてきたが、平成に入ってペースダウン、ここ十年はほぼ横ばいで、2021年現在では2527か所ある。
踏切の整備が進まない理由がこちら。
【1】高額のコスト
1つの工事に1000万円くらいかかる。
【2】地方鉄道の財政難
1日に2,3本しか通らない鉄道に立派な鉄道は必要かという議論がある。
【3】地域住民の反対
踏切をなくそうとすると、当然遠回りしなくてはならないので、地域住民の反対がある。
ちなみに、踏切の種類がこちら。
【第1種】
自動踏切警報機と自動遮断機を設置するか、踏切保安係を配置して、列車が通る際に道路の交通を遮断機によって遮断するもの。
【第2種】
一部の時間帯のみ踏切保安係が遮断機を操作する踏切。この種の踏切は日本国内では完全消滅している。
【第3種】
遮断機はないが踏切警報機が設置されているもの。
【第4種】
踏切警報機や遮断機が設置されておらず、踏切保安係も配置されていないもの。