から揚げといえば、鶏肉ばかりなのはなぜ?:チコちゃんに叱られる!【2021/12/17】

から揚げといえば、鶏肉ばかりなのはなぜ?という話がありました。


これについて、有原圭三 先生(北里大学 獣医学部 教授)が説明していました。

から揚げに鶏肉ばかりを使うのは、揚げるとおいしくなる要素が奇跡的に3つそろっているから。

奇跡の要素その1「コラーゲンの量」

コラーゲンは、皮膚や骨を作るたんぱく質。

お肌のハリを連想する人も多いが、

実は、鶏肉は豚肉や牛肉に比べると、コラーゲンの量が少ない。

から揚げによく使われるもも肉の赤身で比べてみると、

鶏肉は、豚肉の約半分。牛肉と比べると4分の1しかコラーゲンが含まれていない。

コラーゲンとは、筋肉を取り囲んでいる膜のようなもので、

65℃以上で短時間加熱されると、縮んでしまう性質がある。

これによって、筋肉が圧迫される。

そうなったお肉を私たちが食べると、かたいと感じる。

つまり、鶏肉はコラーゲンの量が少ないので、一番やわらかい。

そこで、から揚げにしたお肉のかたさをそれぞれ計測。

肉を貫通する際にかかる圧力の数値が小さいほどやわらかいが、

結果は、鶏のから揚げの数値が断トツに低く、一番やわらかいことが分かった。

奇跡の要素その2「水分量」

調理前の鶏肉、豚肉、牛肉の水分量がこちら。

鶏肉の水分が、一番多いことが分かる。

では、なぜ水分が多いとおいしくなるのか?

鶏肉を高温の油に入れると、まず表面の水分が蒸発する。

すると、その隙間に油が入り込み、表面だけが一瞬で加熱されて壁になり、中に水分が閉じ込められる。

つまり、鶏肉は油で揚げても水分が逃げないため、一番ジューシー。

奇跡の要素その3「脂が溶ける温度」

日本人の平熱といえば、36℃〜37℃。

豚肉、牛肉の脂が溶ける温度は、私たちの一般的な平熱よりも高いため、口の中では溶けにくい。

しかし、鶏肉の脂は、人間の平熱よりも低い30℃〜32℃で溶ける。

なので、冷めてしまった から揚げでも、脂が口の中で溶ける。

脂は口に入れると、唾液によって脂肪酸に分解され、舌がその脂肪酸を感知すると、脳に味を伝える能力が格段にアップし、より「おいしい」と感じる。

つまり、鶏のから揚げは、やわらかくて、ジューシー、そして、冷めても脂がとろけて、うまみが増すという三拍子そろった最強の料理。