シャンプーとリンスの違いは何?という話がありました。
これについて、せっけんや洗剤について研究している 近藤行成 先生(東京理科大学 工学部 教授)が説明していました。
シャンプーとリンスは、両方とも「電気」を帯びている。
この電気の性質で、髪の毛の汚れを落としたり、髪の毛を保護したりする。
シャンプーは、「マイナスの電気」、
リンスは、「プラスの電気」を帯びており、
人間の髪の毛は、「マイナスの電気」を帯びている。
マイナスとマイナスは反発し合うので、髪の毛と反発し合って汚れを落とすのがシャンプー。
一方、プラスとマイナスは引き合うので、髪の毛にとどまり保護することができるのがリンス。
さらに、電気と共に重要なのが「成分」。
シャンプーとリンスの主成分は、「界面活性剤」という物質。
界面活性剤とは、1つの分子の中に、水になじみやすい部分と、油になじみやすい部分をあわせ持った物質。
この界面活性剤で、髪の毛から油などの汚れを取り去るのがシャンプーで、逆に、油分を与えるのがリンス。
わかりやすく説明すると・・・、
髪の毛はマイナスの電気を帯びている。シャンプーも同じくマイナスの電気を帯びている。
電気的には、互いに反発し合う関係。
この髪の毛にシャンプーをつける。
シャンプーは油となじみやすい性質があるため、髪の毛の油汚れを見つけると、
シャンプーの界面活性剤が、髪の毛に付着した油汚れを包み込むが、ここから電気が働く。
油汚れにはくっつきやすいが、それぞれマイナスの電気を帯びているので、反発し合い、とどまることができない。
水をかけると、一気に洗い流される。
続いては、リンス。
シャンプーだけだと髪の毛がゴワゴワした経験はないだろうか?
これは、髪表面の油分が取れた状態。
ここから、リンスを使って、髪の表面を保護する。
リンスの主成分は、プラスに帯電した界面活性剤、高品質なアルコールなどの油剤。
この油剤で、髪の毛をコーティングして、サラサラにする。
わかりやすく説明すると・・・、
髪の毛はマイナス、リンスがプラスの電気を帯びている。
今度はプラスとマイナスになるので、お互いひかれ合う。
髪の毛にリンスをつける。
リンスが帯びているプラスの電気と髪の毛自体のマイナスの電気が引き合い、リンスに含まれている高級な油分が髪にくっつく。
その油で、髪の毛がコーティング。
水に流しても、油分は髪の毛に付着したまま。
でも、油分は髪の毛に付いたままだが、余計な他の成分は流されていく。
ちなみに、「リンス・イン・シャンプー」は、その名の通り、リンスとシャンプーが一体化したもの。
リンスの方が通常よりも、水に溶けにくく作られているので、
先にまず、シャンプーの成分が水に溶け出し、髪の毛の汚れを取る。
ただマイナス同士なので、離れてしまう。
続いて、時間差でリンスが水に溶けるので、リンスの油分が髪の毛をコーティングする。
そして、リンスはプラスなので、引き合うが、水で流すとシャンプーもリンスも流れていく。