北京2022オリンピックで行われた「男子フィギュアスケート」。
中でも、羽生結弦選手の4回転アクセルの挑戦が注目された。
アクセルジャンプは、ショートプログラムとフリーで必ず飛ばなければいけないジャンプ。
ノルウェー出身のアクセル・パウルゼン選手が、初めて1回転半とんで、その名が付いている。
今回の羽生選手の4回転半アクセルは、惜しくも完璧な成功とはならず、判定は、クワッドアクセルアンダーローテーション。
ちなみに、前回の(第90回全日本フィギュアスケート選手権大会)では、半回転足らず、クワッドアクセルダウングレード、つまり3Aの失敗という形になった。
今回は、前回よりも回転したため、4Aの回転不足という形になった。
「4A<」と表示されている。「<」は1つで、アンダーローテーション(回転不足)の意味。
つまり、4Aをとんだけど成功しなかったよ、ということ。
ISU(国際スケート連盟)には、 史上初めての4Aの記録として残る。
注目すべきは、着地する右足の向き。
羽生選手は、とんで4回転をこえた後、緑のエリアのこの位置まで回転した。
4回転アクセルジャンプの技は、4回転をこえた時点で、認定される。
アンダーローテーションではあるが、技として記録に認定される。
しかし、この緑のエリアだと、基礎点は80%しかもらえない。
青色のエリアまでくると、基礎点が100%もらえる。
前回は、4回転半が認定されなかったが、これはなぜか?
前回は、緑のエリアまで回転が届かず、
「4A<<」となり、2つの「<」がついて、「ダウングレード」となった。
表記は4Aとなっているが、ひとつ下の3Aの基礎点になってしまう。
つまり、
前回:3Aの基礎点
今回:4Aの基礎点の80%
同じような失敗に見えるが、これは大きな違いとなる。