不思議なことが起こった。
それについて、話していく。
その日は、日用品などを買いに、ショッピングモールへ行く予定だった。
自分は、買い物に夢中になると、長時間、飲まず食わずになるタイプなので、
おそらく水分を摂らず、後でのどが渇くだろうと、
お店に到着するまでに、途中にあった自動販売機で、ペットボトルのお茶を買った。
その時は、まだ飲まずに、そのまま、持っていたリュックの中に入れた。
その後、ショッピングモールで、買い物をした。
そして、思った通り、長時間水分をとっておらず、のどが渇いたので、
来る時に買ったお茶を飲もうと思い、リュックから取り出した。
買ったのは、ペットボトルタイプなので、キャップに手をあてて回そうとする。
しかし、ここで、不思議なことが起きた。
手に力を入れるまでもなく、フタがすぐに回転したのだ。
皆さんもご存知の通り、新しいペットボトルを開ける時は、フタが取れる「カチッ」とする音がなる。
アレがなかったのだ。
さらに、お茶をよく見ると、少し量が減っているのがわかった。
そして、こう思った。
「あれっ?今日、お茶を飲んだかな?」
「いや、飲んでない。フタを開けた記憶もない。」
「もしかして、誰かが開けて飲んだ?」
「いや、自分の目を盗んで、かばんからお茶を取り、お茶を開けて飲んで、またかばんの中に入れるなんてことをいったい誰がするのか」
おかしいなーっと思いながらも、結局、そのお茶は飲まず、とりあえず、ペットボトルのお茶をかばんにしまった。
そして、帰宅して、不思議なことが起きた原因がわかった。
かばんからペットボトルのお茶を取り出すと、今度はフタが開いていない未開封の状態だった。
「さっきは、フタが開いていたのに、いったいどういうことだ!?」
と思いながら、かばんの中を見てみると、もう一本、フタが開いているまったく同じ種類のペットボトルのお茶が出てきた。
どうやら、先日、同じ種類のお茶を買ってひと口飲み、それをかばんに入れて取り出すのを忘れていたようだ。
開いていたお茶の方は、いつ頃、かばんに入れたか覚えていない。
やはり、飲まなくて正解だったと思った。