なぜ写真に写った自分の顔が気にくわないのか?:チコちゃんに叱られる!【2023/02/17】

なぜ写真に写った自分の顔が気にくわないのか?という話がありました。

写真にうつった自分の顔を気にくわないと思ったことは、ありませんか?

自分の顔なのに、気に食わないと感じてしまうのはなぜか?

これについて、宮本聡介 先生(明治学院大学 心理学部 教授)が説明していました。

写真にうつった自分の顔が気にくわないと思うのは、

それが、あなたの本当の顔だから。

本当の顔というのは、人から見た時のそのままの あなたの顔。

実は、本当の顔と頭の中でイメージしている自分の顔は違う。

自分の顔は、いつもどうやって見ているか?

ふだん私たちは、自分の顔を鏡で見ていることが多い。

だから、私たちがイメージしている自分の顔は、鏡にうつった顔。

鏡にうつった顔は、左右がひっくり返っている。

そして、人間の顔は、左右のバランスが違う。

左右のバランスが全く同じということはない。

顔の右半分と左半分は、私たちが思っている以上に違う。

個人差はあるが、人間の顔は、目や眉の形、ついている場所の違い、輪郭のゆがみなどがあるので、

左右が入れ替わると違った印象の顔になる。

本当の自分の顔とは違う、左右がひっくり返った顔を見慣れている私たちは・・・、

写真にうつった顔はあなたの本当の顔、しかし、自分がイメージしてる顔と違うので、違和感を感じる。

毎日のように見ている鏡にうつった顔は、「単純接触効果」によって親しみを持っている。

単純接触効果とは?
同じものを何度も見ることで、そのものを好きになること。
人間は見たものの情報を脳に送り、脳はそれが何なのか考え理解する。すると、次に見た時には、前にも見たことがあるので、それが何かわかるまでのスピードが速くなる。さらに、繰り返し見ることで、そのスピードはどんどん速くなり、脳は見てすぐにわかることを好きになったと勘違いしてしまう。

この効果によって、毎日鏡にうつる顔に親しみを持ち、写真の顔には親しみを持たない。

だから、「写真にうつった顔が気にくわない」とか、「私は写真うつりが悪い」と感じてしまう。

ちなみに、単純接触効果は他にもある。

同じ広告をあちこちに出すことで、その商品を使ってみたくなる効果をねらっていたり、

営業マンが何度も顔を見せて、好感を持ってもらおうとするなど、ビジネスシーンでも生かされている。