緊張するとなぜトイレに行きたくなる?:チコちゃんに叱られる!【2023/11/10】

緊張するとなぜトイレに行きたくなる?という話がありました。


これについて、近藤幸尋 先生(日本医科大学付属病院 泌尿器科 主任教授)が説明していました。

そもそも、普段、私たちが「おしっこ、した〜い!」と思うのは、

おしっこをためる膀胱に、おしっこが7割ほどたまってから起こる現象。

私たちの体の中には、

膀胱というおしっこをためておく臓器があり、

大人の場合、大体、500mlのペットボトル1本ほどのおしっこを体の中にためておくことができる。

膀胱は、おしっこをためる時に、7割程度たまってくると、膀胱の神経が反応し、

脳に「おしっこがたまっています!」という信号が送られる。

これが「おしっこしたい!」の正体。

しかし、私たちはピアノの発表会や就職活動の面接など、

緊張する場面になると、トイレに行きたくなることがある。

これは、一体、どういうことなのか?

人は緊張状態になると、神経が研ぎ澄まされる。

つまり、体の異変に、すぐ対応しようと、戦闘モードに入る。

人は危険な場面に直面すると、立ち向かうか、逃げるか、素早く判断するため、

神経が戦闘モードに入る。

実は、緊張した時も同じ状態になる。

つまり、体に何か異変があったら、すぐに対応しようと、全身の神経が敏感になる。

この時、おしっこがたまっていない膀胱の神経も敏感になる。

膀胱は敏感になると、いつもなら全く反応しない「腸が食べ物を消化する動き」などにも、過剰に反応してしまう。

これによって、膀胱はおしっこがたまったと勘違いし、脳に誤った信号を送ってしまう。

つまり、神経が戦闘モードに入ったことによって、おしっこがたまっていないにもかかわらず、トイレに行きたくなってしまう。