旧約聖書にも登場し、平和の象徴でもある「ハト」。
大都市には必ずと言っていいほど、生息しているが、
車に、ひかれてしまうことも少なくない。
とはいえ、それは時に、ひいた側が逮捕される事態に発展する。
警視庁によると、
「動物であっても傷つける行為については、厳正に取り締まる方針」
としている。
先日、ハトをひき逃げしたとして、タクシー運転手の男が送検された。
東京都庁近くのオフィス街の道路で、ハトの群れに突っ込み、
カワラバト1羽をタクシーでひき殺した鳥獣保護法違反の疑い。
近くにいた通行人がアクセル音を聞き振り返ると、タクシーがハトをはねていたので、通報。
当時、車の速度は時速60kmほど。
その後、警視庁が防犯カメラなどを操作する中で、男の逮捕へとなった。
警視庁からの依頼を受け、死んだハトは獣医による解剖が行われ、
死因は「外傷性ショック死」と特定された。
警察は逮捕理由のひとつとして、
「職業運転手であり一般ドライバーよりも高い倫理観が求められる」
としている。
男は、
「道路は人間の物で、よけるのはハトの方だ」
と供述している。
鳥獣保護法とは?
野生の哺乳類や鳥類の保護・管理、狩猟の適正化について定められた法律で、
ペットの犬や猫など野生ではない動物の保護を目的とする「動物愛護管理法」とは違ったもの。
鳥獣保護法では、許可なく鳥獣やその卵の捕獲・損傷が禁止されている。
ただ、環境衛生の維持に重大な支障を及ぼす恐れがあるドブネズミなどは対象外となる。
例えば、ハトがベランダに巣をつくって、
その中に卵やひながいる場合、それを勝手に撤去すると違反となる。