日本農業新聞が、今年(2024年)にヒットすると予測する牛乳がある。
ディスカウントスーパーのオーケーで、牛乳売り場を見てみると、
「A2」と書かれたパッケージの商品があった。
一般的な牛乳よりも、30円ほど高めだが、わざわざA2を買う人が増えているという。
見た目は普通の牛乳と変わらないし、飲んでみても味に大きな違いはない。
では、なぜ買われるのか?
実は、A2牛乳は、お腹がゴロゴロしにくい新しい牛乳。
牛乳を出す牛の遺伝子の違いで、タンパク質(βカゼイン)が、「A1型」と「A2型」に分かれる。
このうち「A1型」が、お腹をゴロゴロさせてしまう。
一般的には、牛の区別をしないので、「A1型」と「A2型」の牛が混ざった状態で出荷されるが、
「A2型」の牛からとった牛乳だけで作ったのが、「A2ミルク」となる。
牛乳の多くは、1台のタンクローリーが牧場を巡って集めるため、
「A2ミルク」を作っても、混ざってしまうなど、流通に課題がある。
それでも、栃木県立那須拓陽高等学校は、農業経営科の授業に採用し、小規模な商品化を実現した。
生徒会長によると、
「付加価値が付くことで、販売価格も上げることができる。農家さんの収入増加にもつながる。消費者も生産者もウインウインになる」
とのこと。
牛乳離れで苦しむ酪農業を救うと期待が寄せられている。