解けない数学の問題を実際にやってみる:探偵ナイトスクープ【2024/12/06】

数学の問題の話です。

依頼内容

私が高校2年生だった頃、公務員試験の数学の過去問を解いていた際、超難問にぶつかりました。
それは、コップに入った水の体積を求める問題で、全く答えの出し方が分からないのです。
解答集も付いていなかったため、当時、数学の先生にも聞きましたが、先生も「正解が分からない」と言われました。
あれから10年、いまだに解けないです。
もう計算で解くのは諦めました。
なぜなら、別の答えの出し方を発見したからです。
それは実際にコップと水を用意して、水の体積を量ればいいのだと。
もし、これで正解を出せるならこの世に数学は必要ないという証明にもなります。
探偵さん、一緒に超難問の答えを実際にやって導き出しませんか。

調査開始

依頼の問題がこちら。

コップの口の半径が20cm、
底の半径が10cm、コップの高さが30cmのコップに、斜線の部分に水がたまってる。
この水の体積を求める。

実際に使用するコップのサイズで、

色のついた水を入れてやってみる。


結果、体積は144mlだった。

今度は、数式を使って水の体積を求めるために、

東京学芸大学・教育学部数学科卒業の数学の教師「タカタ先生」に聞いてみる。

コップを逆さにすると、円すい台。

円すい台の体積を求めるには、

円すいにして、延長した上の円すいの体積を引けばよい。

しかし、今回は、円すい台に入っている水は斜めに切れている。

この斜めに切れている部分の形は楕円形。

今回の水の体積の求めるには、

楕円のとんがったものから、上の円すい部分を引けばわかる。

楕円の面積は、

縦と横の半径をそれぞれ「a」と「b」とすると、

ab π で求められる。

上の円すいの底の面積は、半径を「r」とすると、

r^2 π で求められる。

あとは、「楕円のとんがったものの高さ」と「円すいの高さ」を求めれば、水の体積が求められる。

解答式がこちら。



答えは、132分の6461 π cm^3

πに3.14を代入し、小数点第1位を四捨五入し、整数の範囲で答えを求めると、

水の体積は、154ml。

実際に導き出した時は 144mlだったので、10mlの違いは出たが、これはコップの底の部分につなぎ目ができてしまい、どうしてもキレイな円になっていないのではないかという。