日本の文献の中で、一番古くに「キス」が登場するのは、「平安時代」。
当時の書物には、「口吸い」という表現で、キスが描かれていた。
そののち、天下統一を成し遂げた戦国武将の豊臣秀吉は、大のキス魔としても知られている。
その「口吸い」好きは、
息子に宛てた手紙に、
先日は、見送ってくれて満足です。しかしながら人が多くて、思いのままに口吸いができなかったのが残念で忘れられません。
と書くほど。
日本で、キスの文化が本格的に花開いたのは、「江戸時代」。
このころになると、庶民の間でも、キスが一般的に普及し、
口吸い、舌吸い、口寄せ、口合わせ、口ねぶり
など、様々な表現でキスが親しまれるようになった。
そんな江戸時代におけるキスは、意外と大胆。
江戸時代の恋愛指南書、恋愛ハウツー本だった「好色旅枕(こうしょくたびまくら)【1695年】」では、
キスの作法について、
寝室にいるとき、まず女に優しくまとわりついて、好色の心地よい物語を話し、ムードを高めてから口を吸うべし。
とある。
ところで・・・、
なぜ、日本人は欧米のように、カジュアルにキスをしないのか?
その理由は、衣服にあったようです。
海外の洋服は、コルセットを外したり、ボタンを外したり、シャツを脱いだり、キスをしながら裸になるまでに時間がかかる。
一方、日本は着物。和装の場合、帯をほどけばすぐ裸。
この時間差から日本人は、【キス=裸】でするもの という認識になり、
欧米ほどカジュアルにするものではなはくなったのだそうです。