都内に住む女性のもとに、謎の郵便物が届いたのは、先週の火曜日(2020/07/28)。
薄いビニール袋に入れられた小包。
小包には、「中国郵政」の文字。
内容物の欄には、「ring(指輪)」と書かれているが、
中身は、5cmほどの小さいビニールの中に種が入っていた。
中には、真っ黒な植物の種のようなもの。
実は、今SNS上で、「ナゾの種」が届いたという投稿が相次いでいる。
少なくとも日本では、東京など、4つの地域に届けられていたナゾの種。
国内だけでなく、海外でも。
地元メディアによると、アメリカでは数週間前から、この「ナゾの種」が届いていたという。
日本やアメリカを含む6つの国と地域に送られていた。
いったい誰が送ってきたのか?
送り主の欄に書かれた、中国・深圳の会社に電話をしてみると、「ナゾの種」に関しては「知らない」、送り主の「tianliguo という人はいない」という。
ナゾの種が中国郵政から送られていることについて、中国政府は、
これらの郵便物の中国郵政の郵便ラベルは偽造されており、ラベルのレイアウトや項目などにウソが多いことがわかった。
とのこと。中国政府は調査を進めるとしている。
このナゾの種はいったい何なのか?
この黒い種を「野口種苗研究所」にみてもらうと、
たぶん野菜の種。「長ネギ」か「タマネギ」だと思う。
とのこと。
他にも、札幌市に住む女性のもとに送られてきた種は「ピーマンの種」にも見えるという。
各地で、送られてきた種の種類は様々。
なぜ、種が送られてきたのか?
届いた人の多くには「ネットショッピングを頻繁に利用して、中国から配送されたことがある」という共通点があった。
この世界で広がる「ナゾの種」に関して、ITジャーナリストの三上洋さんが、ひとつの可能性を指摘していました。
それが、「ブラッシング」といわれる行為。
これは、やらせレビュー、さくらレビューを大量生産する手法。
通販サイトは、レビューが大きな価値を持つ。
レビューが少しでも点数が高い良質なものがあれば、売り上げが大きく上がる。
ブラッシング詐欺とは、オンライン詐欺の一種。
コストのかからない商品を勝手に送りつけ、その後、受取人に荷物が届くと、注文が成立したとみなされ、レビューを書き込めるようになる。
そして、あたかも受取人が書いたように、大手通販サイトに「高評価のレビュー」を書き込むという手口。
具体的には、インターネットなどで流通している「住所」「名前」というデータを裏で入手。住所と名前の数だけアカウントを新規に作成。作ったアカウントで品物をたくさん購入すると業者は書き込みができる。レビューをかけるアカウントがたくさんあれば、自由自在に書き込め点数をあげられる。
実際問題、手元にナゾの種が届いたとする。
今現在、後で請求書がくるような手口は見つかっていない。
単純にモノが届くだけで、実害はすぐにはない。
ただし、住所・名前は、どこかからもれて業者にわたっているということになる。