炭酸飲料を飲んだときの「シュワシュワ」ってなに?:チコちゃんに叱られる!【2021/04/02】

炭酸飲料を飲んだときのシュワシュワってなに?っという話がありました。

これについて、人間の口の中のさまざまな反応に詳しい 駒井三千夫 先生(東北大学 名誉教授)が説明していました。

私たちが炭酸飲料を飲む時に見るあの泡は「二酸化炭素」。

高い圧力をかけると、低い温度の水にたくさん溶けるという二酸化炭素の性質を利用して、大量の二酸化炭素を溶かしているのが、炭酸飲料

それが、私たちの手元に届くまでに、温度が上がり、フタを開けた瞬間、気圧が急激に低くなる。

無理やり溶かし込まれた二酸化炭素は、その時、一気に気体に戻ろうとする。

炭酸飲料を開ける時に「プシュー」と音がするのは、気体に戻った二酸化炭素が勢いよく出てくる音。

注いた時の泡も、注がれた衝撃で液体の中の二酸化炭素が集まって、泡が見えている状態。

では、二酸化炭素の「」が口の中ではじけるのが「シュワシュワ」の正体なのか?

実は、それは違う。

二酸化炭素の泡だけでは、シュワシュワ感は起こらない。

口の中で感じるシュワシュワは全く別のもの。

人類が二酸化炭素入りの飲み物を飲むようになって数千年。

シュワシュワ感の正体を口の中で泡がはじけた時の刺激だと思い込んできた。

しかし、1993年。

アメリカの研究者と共に、そうではないということを解明したのが、駒井先生だった。

炭酸の「シュワシュワ」感は、口の中で「水素イオンがチクチクするから」起こる。

そして、その水素イオンが口の中を刺激することで、シュワシュワ感を感じる。

炭酸飲料が口の中に入ると、「酵素」の働きで「二酸化炭素」と「」が結び付く。

ここで初めて「炭酸」という分子が生まれる。

しかし、この炭酸分子は、不安定で崩れやすく、すぐにバラバラになる。

この時に出来た水素イオンが、口の中にある痛みセンサーを刺激。

神経を通じて、「チクチク」という感覚を脳に伝える。

これが、私たちが感じる「シュワシュワ」。