440万年間謎だったことが、去年(2018年)わかったそうです。
その謎とは「なぜ氷の上はすべりやすいのか?」というもの。
ドイツマインツにあるマックスプランク高分子研究所の研究グループが、この「氷がすべりやすい」という問題を解明しました。
氷がすべりやすいのは、氷の表面が動いているからだといいます。
どういうことでしょうか?
この世界にある全ての物体は、拡大してみると「原子」や「分子」と呼ばれる小さな粒が集まって出来ている。
では、氷はどのように出来ているのか?
分子レベルまで拡大したCG映像を見てみると、水の分子がくっつき合って氷が出来ているのが分かる。
水の分子は、酸素原子「O」が1つと、水素原子「H」が2つで出来ており、「H20」と呼ばれている。
氷は、この水分子がきれいにつながり合って出来ている。
氷の内部にある水分子を見てみると、水分子1つに対して4つの水分子がつながっている。そのため、しっかり固定されている。
しかし、氷の表面では、水分子のつながりが2つや3つしかないため、表面の水分子が固定されずに動いてしまう。
簡単に例えると、
床一面にビー玉が敷き詰められている状況が氷の表面。
つまり、氷の表面では、分子がビー玉のようにコロコロと自由に動き回り、人やものをすべらせていた。