【兵庫県】尼崎の市外局番は、なぜ大阪局管轄の『06』なのか?:ビーバップハイヒール【2016/06/02】

兵庫県の市外局番はほとんどが「07」から始まる。

しかし、尼崎は「06」。

なぜ、大阪の市外局番が使われているのか?

明治時代、尼崎に多くの企業が工場を置き、産業の街として発展。

尼崎の工場にとって、何より重要だったのは、最大の取引先である大阪の企業との連絡。

尼崎紡績は、独自で大阪から電線を引っ張り、電話を開設するほどに。

やがて、市内全域に電話が普及すると、

「なんやコレ、全然繋がらんなぁ」

当時は、エリア外の通話は交換手を通さなければならず、相手に繋がるまでかなりの時間がかかった。

さらに、料金も高額。

「こんなんじゃ商売ならんわ、うちも大阪にしてほしいなぁ」

そこで、地元企業により、尼崎市内を大阪局の管轄に編入させようとする運動が起きる。

1954年、国を動かし、尼崎は兵庫県にもかかわらず、「06」が割り当てられた。

当時の新聞は、半額となった通話料のことを大々的に報じた。

兵庫県なのに、市外局番「06」が誕生した裏には、関西の近代化を支えた大阪と尼崎の絆があった。