【京都】占用料を払わないといけない水路に架かる「未許可の勝手橋」

京都では勝手橋が多い

京都市内には、水路に面して立っている家がたくさんある。
家に出入りするために、住民たちは、水路上に橋をかけている。
この橋をめぐってある問題が起こっている。

↑この橋は、住民が自らお金を出して作ったもの。
京都市には、雨水の排水や農業用水の目的で、至る所に小さな水路が整備されている。

↑こちらの場合、橋というよりはもう敷地の延長ではないかというぐらい幅の広いタイプの橋がかけられている。

住民の生活の一部となっている民間の橋。

占用料の問題

京都市役所の方の話
京都市の水路に個人の橋を架けている場合、許可を受けていただいて「占用料」が発生する。

個人がお金を出して作った橋であっても、川を橋で覆う「占用料」として、毎年、市にお金を納める義務がある。
→これは全国同じ。

水路調査

2013年、京都市は初めて水路を調査。どれだけ橋が架けられているか調べました。

京都市役所の方の話
許可を受けていただいている方と、受けていただいていない方がいました。

確認された約4800ヵ所の橋のうち、3000ヵ所以上が未許可、占用料不払いとなっていた。

住民のコメント

占用料を払っている人

・やっぱり占用料を払ってない人が多いんだなって、不公平だなと思います。
・払わなくていいのならそれに越したことはない。
・10年くらい前に橋を架け替えるとき、以来から払っています。
・条例があるので、みんな払っていると思っていた。
・払っていない人はなぜ払わないのか?

占用料を払ってない人

・有料化やろ?何で今更?。
・そんなの払えへんがな、アホかいな、そんなバカなことがあるか。
・今からお金払えと言われてもこんな年いってから払えやしない。
・120年くらい大昔からずっといて、そんな話1回も聞いたことない。
・そもそも申請することを知らない。
・今になって占用料を払えというのはおかしい。
・長年住んでいるが「払え」と言われてたことはない。

最近作られた条例

実は住民などが市の水路に橋を架ける場合、市長の許可と占用料の支払いの納入を義務付けるという条例が施行されたのは、11年前

ある女性は、古くなった橋を架け替える際、建設業者から説明を受け市に橋の設置許可を申請すると、納入通知書というものが毎年6月に届くようになり、年間6750円を納めているといいます。

なぜ今問題が起きたのか?

・京都市には、勝手橋が多く管理があいまいになってしまっていた。
・そもそも、水路は国が管理していたが、それが2005年に条例が改定され、国から市に管理が移った。
・市民への通知も不十分。

2016年現時点での占用料の収入は、約1250万円。これをもし、約4800ヵ所に全て許可をすると、3650万円くらいになる計算。約3倍になる。